色をチェック

まず、お肉の色を確認するようにしましょう。表面が乾いていない、艶のある鮮紅色（せんこうしょく）のお肉が美味しいとされています。

鮮紅色とは、白っぽい鮮やかな紅色です。若い牛のお肉はきれいなピンク色をしていますが、老牛もしくは体調の良くなかった牛のお肉は濃い赤色をしている傾向があります。また、褐色に近いくすんだ色のお肉は、酸化が進んで質が落ちている証拠です。

ただし、牛肉同士が重なっている部分が黒っぽく変色していることがありますが、空気に触れていないことで酸化していないだけですので問題ありません。

お肉の色チェックでもう一つ大切なのがお肉の脂肪の色です。良質のお肉の脂肪は、くっきりとした乳白色とされています。赤い部分と脂肪のコントラストが美しいものを選ぶようにしましょう。

ドリップの有無をチェック

ドリップが出ていないことも、美味しい牛肉の選び方です。お肉の下に敷かれているシートが赤く染まっていたり、パック皿に肉汁が溜まっていたりしたのを見た経験はありませんか？この肉汁＝ドリップはお肉の旨味成分なのです。牛肉を購入する際は、なるべくドリップの少ないものを選ぶようにしましょう。

サシをチェック

サシ（脂肪）の入り方がきめ細かく赤身と脂肪の色の差がはっきりと分かれているものを選びましょう。よく霜降り肉と聞きますが、まさに霜が降りたようにお肉に細かくサシが入っているほど柔らかく美味しい牛肉とされています。

牛肉のランク

牛肉のランクは、公正な取引が行われるように、公益社団法人日本食肉格付協会（JMGA）が「歩留（ぶどまり）等級」と「肉質等級」で決めています。

歩留等級はA～C、肉質等級は1～5で表示され、全部で15段階まであります。歩留等級は、食べられる部分がどれくらいあるのか、つまり肉のとれる量を表示したものです。Aが一番高く、Cに近づくほど低いことを表します。肉質等級は、お肉の品質の高さを表示したものです。5が一番高く、1に近づくほど低いことを表します。歩留等級がAで肉質等級が5のA5ランクの牛肉が最高品質と格付されるわけです。

和牛の種類

和牛には、「黒毛和種」、「褐毛和種」、「日本短角種」、「無角和種」の4種類があります。

黒毛和種

日本全国で9割以上を占める生産量。きれいな霜降りで脂肪の風味も良い最高品質の牛肉。

褐毛和種

高知県産と熊本県産の赤牛に、シンメンタール種と朝鮮肉を交配させた品種。赤身部分が多く脂肪が少ないのが特徴。

日本短角種

東北北部原産の南部牛を基礎とし、ショートホーン種と交配させた品種。赤身部分が多いが柔らかくて美味しい牛肉。

無角和種

山口県阿武郡の和牛に、アバディーン・アンガス種を交配させた品種。赤身部分が多く、飼育が進むと皮下脂肪が厚くなりやすい。